こんにちは!

Star Brain Academy の津久井(つくい)です。

 

今回は「これからの英語の話をしよう」の連載4回目です。

 

 

第1弾は「アノトキの英語とイマの英語」と称して

この20年あまりで変わってきた英語教育を伝えました。

 

第2弾は前半と後半に分けて

『文法って必要ですか?』に答えましょう」を考察しました。

 

 

目次(クリックすると該当場所に飛びます)

 

前回は、みなさんが使っている「文法」には

3種類のものがあると、紹介するとともに

文法の学習に失敗している

英語教育の問題点にも触れました。

 

今回の内容は、

英語教育でなかなか超えられない「英語の壁」として

中学と高校の学習について考えてみましょう。


 

「中学」→「高校」に立ちはだかる壁

 

 

予備校で教えている頃は

あまり意識をしていなかったのですが

スターブレイン アカデミーで教えている中で

気づいたことがあります。

 

それが今回のテーマでもある

「中高の壁」とでも呼ぶべき状況です。

 

実は、「中高の壁」は

英語に限った話ではありません。

 

数学などの科目でも

いきなり成績が下がってしまった…」と

相談を受けることも多くあります。

 

また、公立・私立に関わらず

この壁はあるように感じます。

(中高一貫校は中3が多いですね)

 

今回は、その理由と対策を

述べていこうと思います。


 

「中高の壁」の原因は…

 

 

それでは「中高の壁」の原因を

探っていきましょう。

 

面白いことに「中高の壁」は

中学英語で頑張っている学生の方が

直面することが多いようです。

 

勉強がうまくいっていたはずの学生が

気づけば成績が下がっていくとは

なんとも恐ろしい話です。

 

その背景には、3つの問題点があります。

 

・環境的な原因

・質的な原因

・量的な原因

 

【環境的な原因】

 

環境的な原因とは、

社会の要請が変わっていることです。

 

中学英語と高校英語の一番大きな差は

「文法項目」の違いです。

(仮定法、関係副詞、分詞構文や強調構文など)

 

対照的に、世の中が求めているものは

・長文読解力

・話す、聞くの能力

です。

 

高校英語になると

文法のウェイトが下がり

長文、リスニング、スピーキングのウェイトが上がります。

 

このギャップがそのまま

「高校英語は難しい」になってしまうのです。

 

質的な原因

 

2つ目の質的な原因とは

単純に内容が複雑になるということです。

 

先ほど書いた通り

高校英語とは、ほぼ高校英文法と同じなのですが、

この内容が難しくなっていると感じる生徒が多いのでしょう。

 

この質的な問題に関しては

別の機会に論じたいと思います。

 

【量的な原因】

 

最後に、3つ目。

そして、これが一番の原因と言えるものです。

 

「中高の壁」の最大の原因、それは

 

英語の理解に必要な絶対量が、

圧倒的に足りない

 

ことなのです。

 

詳細は次の項目でみていきましょう。


 

解決:時代は◯◯を求めている!

 

 

皆さんの家には

英文法の問題集があるでしょうか?

 

もし身の回りにあるのなら

手に取って、どの項目でも良いので

文法項目を1つ調べてみましょう。

 

イメージがわかない人は

 

・不定詞

・関係詞

・比較

 

などを目次から探して

問題ページを参照し

問題と解説にざっと目を通してください。

 

さて、私が言いたいことは

お分かりでしょうか?

 

問題と解答を見ればわかると思いますが

今の問題集は、

 

1つの文法項目に対して

数題(場合によっては1題)しか問題が用意されていない

 

のです。

 

問題集によっては

問題や解答に「テーマ(文法項目)」が記されていますが

それが、1つの問題ごとにどんどん変わっているはずです。

 

そう、つまりは、

 

今の問題集は「英語の百科事典」になっているのです!

 

教えている生徒から次のような相談をよく受けます。

 

「文法の問題集やってるんですけど、

答え覚えちゃったらどうすればいいですか?」

 

この相談は、今の問題集(百科事典)の

現状をよく物語っています。

 

1つの学びたいことに対して

問題が1・2問しかないのだから

答えまで覚えてしまうに決まっています。

 

そして、高校生になって

[中学の内容+高校の内容]を一気にやる割には、

インプットされる知識量に対して

アウトプットできる絶対量が少なすぎて

理解が追いついていないのです。

 

では、どうすれば良いのか?

 

中学英語と高校英語の大きな差は、

良質なドリルの存在が大きいのです。

 

皆さんも、小学生の時に

「漢字ドリル」や「計算ドリル」の類を

やった記憶があると思います。

 

中学になっても、教科書に準拠した

ドリルがあることが多いですね。

 

しかし、なぜか高校になると

そういった「ドリル」は姿を消し

「問題集」という名の百科事典が使用されます

 

生徒が問題を解いているのを

丁寧に観察していると

ドリルと百科事典の差は大きいと実感します。

 

そんな状況もあり

スターブレイン アカデミーでは

独自のドリルを鋭意作成しています。

 

ただ、まだドリルが完成しているわけでもないので

次回は、参考書・問題集の紹介をしていこうと思います。

 

次回の「これからの英語の話をしよう(5)」は

【予備校講師がコッソリ教えるオススメ参考書と問題集】

です。

 

それでは!