こんにちは!
スターブレイン アカデミーの津久井(つくい)です。
前回の更新から少し時間が経ってしまいました…
最近「○活」という言葉をよく目にしますね。
以前ならば「就活」「婚活」が代表的でしたが、今では「朝活」や「ゆう活」、変わったところでは「民活(民間活力)」といった言葉もあるようです。
…ということで、ここでは「英活」を取り扱っていきます。
とは言っても、私が「英語活動」をするのではなく、「英語学習の活用法」を紹介していく内容です。(ちょっと使い方がズレてしまいました汗)
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スターブレイン アカデミーをはじめとして様々な塾・予備校で指導していますが、いつの時代でも学生さんたちは「英語の“正しい”勉強法」を模索しています。(かくいう私も、受験生時代に探してましたね)
結論を先に言うと、、、
“正しい”英語の勉強法は、存在しない!
試しに、学校や塾の先生に「英語の“正しい”勉強法」を聞いてみてください。数人の先生に聞けばわかると思いますが、いろいろな回答が返ってくると思います。授業での予習・復習の方法でも、いろいろなやり方が指定されている人も多いのではないでしょうか。
面白いのが、人数の差はあれども、どの勉強法にも支持者と批判者がいることです。
皆さんの周りにも、塾に通わずに学校の授業を受けるだけで抜群の成績を取っている人がいるはずです。もしくは、学校の授業よりも塾や予備校の先生の指示に従うことで成績を伸ばしている人もいるでしょう。残念なことに、学校派・塾派の両方に、結果が芳しくない人がいることも事実です。
つまり!!
要は、「誰にとっても正しい」ものは存在しえないわけで、「自分にとってベスト」な勉強法に出会え、それを徹底できるか、が大きな分岐点になるのです。
では「自分ベスト」に出会うためにはどうすればよいか。そのためには、次の2つの準備をしておくべきです。
1.主要な勉強法のリストアップ
2.自分のタイプや勉強スタイルの理解
導入が長くなってしまいましたが、今回のブログでは「主要な勉強法のリストアップ」について述べていきます。
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主要な勉強法のリストアップ
まずは、主要な勉強法(英語)を紹介します。大きく分けて3つです。(methodとは「方法」という意味です)
- method A:多読型(習うより馴れろ)
- method B:構文・語彙型(ミクロ視点)
- method C:長文型(マクロ視点)
それぞれの長所・短所とともに、説明を加えていきます。
【method A:多読型】
・長所:情報化時代の流れに適っている
・短所:「浅く広く」の知識が増えて、思考が深まらない
最近、支持者・実践者が増えている学習法ですし、時代の要請にもあっている部分はあるのではないでしょうか。
以前の学校の授業では数行の英文を全部日本語に変換して、日本語で理解するスタイルが主流でした。しかし、情報量が莫大になっている現在では、英語のままで多量の情報を処理する能力も重視されており、以前のスタイルではその力がつかないという批判ももっともです。
さらには、「木を見て森を見ず」といった状況からの脱却も期待できるかもしれません。以前のように、日本語に変換することが半分ゴールのような学習ではなく、何ページにもわたる文章を目の前にして「結局、この文章は何が言いたいのか?」といった、本来ならば一番重要な点に素早くたどり着く練習もできるでしょう。
ただし、決められた授業時間内で扱う英文量が増えるということは、それだけ内容を浅く扱わざるをえません。結果、立ちどまって熟考するという機会が損なわれている可能性もあります。
また、多読をしたからといって「全体の俯瞰図」が見えるようになるわけでもありません。論点を整理するためには、それなりの思考訓練が必要になるわけで、ただただ英文を読み漁ればよいというものではありません。学校で「現代文」の授業があるのがいい例ですね。私たちは「ネイティブ・ジャパニーズ」ですが、日本語を通して言葉の読み書きだけでなく、思考法なども学んでいるのですから。
今の話を書いていて、思い出したのが次の本です。東大合格数No.1を誇る灘高の元国語教師 橋本 武さんの著作です。「スローリーディング」と呼ばれる教育方法で知られていますが、橋本さんは中学3年間で1冊の小説を徹底的に読み込みます。あえて横道にそれながら、生涯役に立つ「学ぶ力」を述べています。
橋本 武 著『伝説の灘校教師が教える 一生役立つ 学ぶ力』(日本実業出版社)
http://www.amazon.co.jp/dp/4534049129
【method B:構文・語彙型】
・長所:構造的な理解や、英語や日本語を言語として深く理解できる
・短所:全体像を把握する力が弱く、英文を読むスピードが遅くなりがち
構文・語彙型は、従来の英語の授業をイメージしてもらえばよいと思います。英文をノートに写し、辞書で単語や熟語を調べ日本語訳を書いて、先生に当てられた人が発表するパターンですね。英語のできる友達に日本語訳を写させてもらった経験のある人も多いのでは?(笑)
何かと批判されがちな「従来」パターンですが、多読派が増えている現在では、「構文的視点」を取り戻した方がよいと感じることも多々あります。多読派の実践者によくあるのが、構文的視点がないままに、感覚「だけ」で英語を読む癖があるんですね。
これはある意味、「まともな道具」を持たずに旅をしているようなものです。バックパックを1つだけ背負って旅するのもよい経験ですが、それなりに道具(構文や語彙)を揃えた方が充実した旅になる気がします。
ただ、もちろん構文・語彙型にも弱点はあります。辞書で単語を調べても、複数あるどの意味を使用すればいいかわからないという声もよく耳にします。前後の文脈が見えていないから、こういった事態に陥るわけです。この点に関しては、あまり多くを語らなくても大丈夫だと思います。
【method C:長文型】
・長所:入試問題で出題ウェイトの高い長文読解問題への実践的な対策になる
・短所:やり方を間違えると、勉強した割には実力が伸びない
大学入試問題の80%は「長文読解問題」です。となれば、長文読解問題の対策が必須ですから、長文中心の勉強は、もっとも効率がよいといえます。この点については、2020年度から変わる新受験制度のブログにも書いたので、興味がある人はリンク先のブログを読んでください(>>> http://starbrain.jp/news/22613/)。
詳しくは次回に解説しますが、ここで言う「長文」とは、「単語」「文法」「構文」「論理力」「背景知識」といったものを全て包括した意味で使用しています。1つの長文を通して、多くの知識や道具の確認ができる点でも、長文学習は重要な勉強法です。
しかし、「言うは易く行うは難い」の通りに、効果的な勉強をしようとしてもなかなか上手くいかない生徒が多いようですね。
ただただ文章を読んで、知らない単語を調べて、解説にある文法や構文のポイントにラインマーカーを引き、、、といった勉強法では、せっかくの効果も半減以下になってしまいます。
どの勉強法にも言えることですが、「知っている」と「できる」の間には大きなギャップがあります。「多読型」にも「構文型」にもこのギャップはありますが、いちばんギャップが大きくなりがちなのが「長文型」なのですね。なまじ「やった感」が出るだけに、注意が必要です。
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いかがでしたか?
今回は、英語勉強法の主要なものを紹介しました。
細かく言えば他にもあるでしょうが、今回は多くの例を紹介することが目的ではなく、皆さんがどのような視点で学習しているのかの確認の意味があります。
読みながら「あ〜、私はこのタイプだな」とか「そういえば、学校(塾)でmethod A(B・C)みたいに勉強しろって言われたな」など、自分の普段の学習を振り返ってみてください。
★☆ 今回のまとめ ★☆
・“正しい”英語の勉強法なんてありません!
・自分にとって“ベスト”な勉強法を探しましょう。
・あなたは「多読派」「構文・語彙派」「長文派」のどのタイプですか?
次回は、予備校講師オススメ「英語力が4倍upする長文学習法」について書きます。
もっとお話を聞きたい方は >>> http://starbrain.jp/soudan/
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