こんにちは。
Star Brain Academyの堀です。
みなさん、AO入試ってどんなイメージでしょうか?
- 科学オリンピック出場のような、「活動成績」がないと使えないんじゃない?
- 自分の受けたい大学にはないんじゃないの?
- どう対策すればいいかわからない
- 浪人生の自分には関係ないいでしょ
今回は、AOの現状を特集します。
AO入試とは「アドミッションズ・オフィス入試」の略であり
「学校側が学生に求めている基準にそっているかどうかを基準に合否を決める入試方式」
のことです。
もともとはアメリカの入試を模したものであり、日本では1990年に慶応義塾大がSFCではじめて導入しました。
現在、日本の大学ではアドミッション・ポリシーの設定が義務付けられています。アドミッション・ポリシーとは「入学者受け入れ方針」のことで、まさに「どのような学生に入ってきて欲しいか」を大学が明文化したものです。
予備校などで受験生と話したり、保護者の方と話していると
「1ポイントでも偏差値の高い大学に入りたい」
という希望をもっている方がいまだに多いです。
確かに「レベルの高い大学に合格した」という成功体験はその後の人生で大きな自信につながることも確かです。
ひとつ昔話を。
私が受験生を教えるようになって2年目の生徒に、K君という壮絶な努力のすえ現役で東京大理科二類に合格した生徒がいました。
東京大学では通称「進振り」といって、に大学2年生までは全員が教養学部に所属し、その後成績によってより分化された学科への進級が決まる仕組みがあります。
K君が大学に進学して10年後、仲のよかったK君を含むグループと食事をいる機会がありました。
そこで衝撃に事実が……。
なんとK君は東大を中退し、大阪大の医学部に編入し、医者になっていたのです!
話しを聞くと、「そもそも実は医者になりたかった」のだそうです。高校生のときは、「理三は無理だろうな。でも地方はちょっと…。なら、近い薬学部ならなんとか手が届くかもしれない」と考えていたようです。
でも実際、東大の薬学部へ進学しても
「なんか思ってたのと違う」「やっぱり医者になりたい!」
と考え、K君は医学部へ編入することを決意したのだそうです。
K君は新薬を開発したいと考えていたそうなのですが、実は医師免許がないと自分が主体となって開発を進めるのは難しいということに薬学部に進んではじめて知ったのだそうです。
AO入試から少し話がそれてしまいましたね。
何が言いたいかというと、K君は紆余曲折のすえ元々の希望であった医者になることができました。でもそれに気付いたのが大学に入った後だったので、相当な苦労をすることになりました(もちろん、この苦労は彼の人生の中で彼の成長に大きくプラスに働いたでしょう)。
最初の薬学部への進学はミスマッチだったわけです。
AO入試は大学側と受験生側のこのようなミスマッチをできるだけ減らすための仕組みです。
AO入試は私大だけのものでしかも募集定員も少ないイメージじゃないですか?
実は、AO入試は国公立でも実施されており、全体的な募集定員も増加しています。
上のグラフは国公立のAO・推薦入試での定員です。この15年で1.5倍に増加しています。国公立大では69.5%がAO入試を実施しています。国立大学協会は2021年度までに全定員の30%を推薦・AO入試で募集することを目標としています。
私立においては、82.5%がAO入試を実施しており、特に早稲田大は定員の6割を推薦・AO入試で募集するとしています。
また、浪人生でも受けることができることがほとんどです。
「入試=一般入試」と考えている人はもったいないことをしているかもしれませんよ。
ひと昔前は「一芸入試」なんて言葉もありましたね。
このイメージをAO入試に引きずっている人が多いように思います。
確かにこれまでのAO入試は筆記試験がなく、活動歴と面接だけで合否が決まることが多い入試でした。
しかし、「AO入試で入った学生の成績が悪い」というデータが出てきて大学側としては基礎学力も担保したいと考えるようになりました。
そこで、原則AO入試においても筆記試験を必須とする方向性であり、名称も「AO入試」から「総合型選抜」になる予定です。
現在でも国公立の場合など多くは最終合否判定にセンター試験(2021年からは共通テスト)を使用することが多いです。
したがって、単に活動歴があるだけではAO入試に合格するのは難しくなってきます。
また、活動歴についても確かに、東京大の推薦入試を受けるためには「科学オリンピック」や「高校生科学技術チャレンジ」などの大会での入賞や留学経験などが必要となりますが、それは極端な例です。
むしろ、最初に述べた「自分がその大学の求めている学生像」に合った人物であることをアピールできるような活動をすることが大事です。
「甲子園の出場したけど、ずっとベンチだった」人より、「自分でリーダーシップを取って、野球部を創設し、地方大会で入賞した」人の方がより評価されるはずです。チームでの活動の場合、自分がどのような役割をしたのかが重視されるわけです。
もちろん、自分だけでは何をすればいいかわからない人がほとんどだと思います。
Star Brain Academy ではAO入試に必要な活動を後押しする指導も行っています。
これまでも、国立大医学部のAO入試のための活動歴として、Satar Brain Academy での特別医学講座を実施し、活動歴として出願したこともあります。
また、これまでのブログでも紹介していますが
- マインドマップによる自分のやりたいことの発見
- 中期・長期計画による計画・実行・修正力の養成
- メンタルトレーニングによる本番力の養成
など、学力だけでなくAO入試に必要な様々な能力や活動などのフォローも行っています。
K君は、高校時代にもう少し新薬開発について調べておけば最初から医学部を目指していたかもしれません。自分がやりたいことをしっかり綿密に調べることがどの方式で受験するにも第一歩だと思います。
活動についてはそのあとの話ですよね。
活動歴はまだないけど、これから何とかしたい!
という方、Star Brain Academy でAO入試にチャレンジしてみませんか?