こんにちは!

Star Brain Academy の津久井(つくい)です。

 

今回は「これからの英語の話をしよう」の連載回目です。

 

 

第1弾は「アノトキの英語とイマの英語」と称して

この20年あまりで変わってきた英語教育を伝えました。

 

第2弾は前半と後半に分けて

『文法って必要ですか?』に答えましょう」を考察しました。

 

今回は、検定試験の代表格「英検」についてお話をしようと思います。

項目は以下です。

 

目次(クリックすると該当場所に飛びます)

 

英検の変更点
ご存知の方も多いと思いますが
2024年度から「英検」の試験方式が変更されました。

 

 

一言で表すと

ライティングの比率を高めた

です。


(日本英語検定協会HP「問題形式リニューアル」より(https://www.eiken.or.jp/eiken/2024renewal/))

 

上図からお分かりの通り

リーディングの割合を1〜2割減らして

ライティングを2題構成にしています。




1級〜2級は、要約問題を

準2〜3級は、メールに対する返答を記述させます。

合わせて従来の意見文記述があり、計2題の出題です。




当然のことながら

ライティング技能を伸ばす=英検の合格の鍵

となります。

 

英検ライティングのメリット:タイパ最高

 

それではライティングのメリットをお伝えします。

簡潔に言うと「タイパ最高」です。

タイパ(タイムパフォーマンス)、つまりは

掛けた時間に対しての、結果が良いと言うことです。


具体的な方がわかりやすいと思うので

高校卒業程度と言われる「2級」を例に取りましょう。

 

日本英語検定協会HP「英検CSEスコアでの合否判定方法について」より(https://www.eiken.or.jp/eiken/result/eiken-cse_admission.html)

英検2級では、4機能(リーディング・ライティング・リスニング・スピーキング)ごとに

650点のスコアが与えられています。


そして、ライティングは以下の4つに対して

それぞれ0〜4点の5段階で評価されます。

以下、英検の公式HPを見てみましょう。

観点1:内容

課題で求められている内容(意見とそれに沿った理由)が含まれているかどうか

アドバイス

自分の意見と合わせて、その理由を明確にしましょう。その際に、多様な観点から考えて、意見を支える論拠や説明がより説得力のあるものになるようにしましょう。例えば、理由を書く際に、単純に「安いから」や「便利だから」だけでなく、安くなることがどういうことにつながるのか、また便利になることの具体的な例なども書きましょう。

観点2:構成

英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか

アドバイス

伝えたい情報の流れや展開を示す表現(接続詞など)を効果的に使って、自分の意見とその理由や英文全体の構成をより分かりやすくするようにしましょう。

観点3:語彙

課題に相応しい語彙を正しく使えているか

アドバイス

同じ語彙や表現の繰り返しにならないように、文脈に合わせて多様な語彙や表現を適切に使用して、自分の意見とその理由を十分伝えられるようにしましょう。

観点4:文法

文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか

アドバイス

同じような形の文の繰り返しにならないように、多様な文のパターンを適切に使用して、自分の意見とその理由をより効果的に伝えられるようにしましょう。

 

「ライティングテストの採点に関する観点および注意点」より(https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/2016scoring_w_info.html)


そうなると、事実上【4点(ポイント) × 4項目 = 16ポイント】650点を構成していることになります。


どれかの項目を1ポイントあげるだけで

40ポイント上昇するのです!

では、どの項目で得点を稼ぐのか?

次の項目で見ていきましょう。

 

英検ライティングの3つのコツ

それでは「英検ライティング」のコツを

3つお伝えしましょう。

 

【英検ライティングのコツ】
    1. ライティングの型を身につける
    2. 汎用性の高い「キラーコンテンツ」を身につける
    3. 自分に合った文法スキルを身につける
上記3点を意識するだけで

ライティングの得点は飛躍的に上がります。
簡単に3つの項目を説明しましょう。

 

1.ライティングの型を身につける
ライティングは自分で解答を作成します。

そのため、解答パターンを決めて身につけておけば

大きなミスをしなくなるという利点があります。


例えば意見文の出題では、

・トピックセンテンス(主張)

・サポートセンテンス(理由)

・具体例の列挙(such asやfor example)

・譲歩の活用(It is true that… but〜)


こういった展開の仕方を知っていれば

構成面は3/4点以上は確実です。

 

2.汎用性の高い「キラーコンテンツ」を身につける
次に「キラーコンテンツ」を身につけることです。
キラーコンテンストは、言うならば必殺技のようなものです。


英検ではさまざまなテーマが出てきますが、

多くは社会問題に関するものです。


となると、社会問題に対して「環境」や「コスト面」といった

使い勝手の良い(汎用性のある)トピックを見つけ

対応した英語が書けるように事前の準備が可能です。


3.自分に合った文法スキルを身につける
最後は、人に合っている文法項目を身につけることです。

以前のように文法を全て学習する必要はなくなりました。


しかし、例えば文の構成を知っている(動詞の使い方)や

意味的カタマリの意識ができる(句や節)ができていないと

文法項目はほとんど得点がもらえません。


同時に、人にはクセがあります。

何かと、becauseを使いたがる人もいれば

makeを多用する人もいます。


先ほどのキラーコンテンツもそうですが、

ついついやってしまうクセが自然と身についています。


ですが逆に考えれば、そのクセを利用して

その人が描きやすい内容・表現を

先に固定化することも可能です。


いつも「最近は…な人が増えている」と書く人には

These days the number of people who… is increasing.や

Nowadays more and more people V….と書くように訓練するのです。


その人のクセや希望に合わせて

カスタマイズできる点でライティングはおトクなのです。


文法に関するお話は以前しているので、

興味がある方はご覧ください。
(以下をクリックすると新しいページが開きます)

>> 「文法って必要ですか?」に答えましょう(前編)〜これからの英語の話をしよう(2)〜
>> 「文法って必要ですか?」に答えましょう(後半)〜これからの英語の話をしよう(3)〜

 

 

次回の「これからの英語の話をしよう(6)」は

 

【予備校講師がコッソリ教えるオススメ参考書と問題集】

です。

 

それでは!