スターブレインの教室は、駒場東大に面しています。
窓からは大きな木々越しにグラウンドが広がっています。
以前では、生徒さんは勉強に疲れるとソファーに座り直して窓の外を眺めていました。
その姿は小さな子が靴を脱いで車窓から外を楽しむ様な感じです。
ところが現在、勉強に疲れると一様に携帯を取り出してゲームを始めます。
見ていると狭い視野で、どんどん狭くて小さな世界に入り込み、仮想空間の中で自分を解放している感じです。
ゲームをしない私は、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」を重ねてみたりするのですが…。
「不思議の国のアリス」の著者はイギリスの数学者・論理学者・写真家・作家・詩人で、子供を面白がらせる手法として意味や関係をひっくり返し、論理の否定を用いています。
そこには規則にがんじがらめにされた窮屈さからの解放の欲求を感じます。
〇〇からの解放要求はとても大切です。
ところで、「スマホ脳過労」という言葉を聞いたことがありますか。
脳の情報処理には入力・整理・出力の3つの段階があります。
しかし、本来ぼんやりすべき時にスマホを使いすぎることが原因で、
脳がオーバーフローを起こして情報処理が追いつかず、
血流が減って脳の機能が下がってしまう現象を「スマホ脳過労」と言います。
スマホから文字や映像などの膨大な情報が絶えず流入し続けると、情報処理が追いつかなくなります。
情報は脳の「前頭前野」で処理し、その機能は大きく3つの機能に分けられます。
① 浅く考える機能、② 深く考える機能、③ ぼんやりと考える機能。
絶えずスマホを見て情報をインプットしていると、
①の「浅く考える機能」ばかりを使うことになり、脳は疲れてしまいます。
一方、②③の機能は使われずにフリーズしてしまいます。
その結果、判断力や意欲も低下してしまうのです。
疲れた時、外を眺めるのと携帯でゲームをするのでは、大きな違いがあります。
時には、大きな空を見上げてみませんか。